お盆とお施餓鬼
8月も残すところあと数日!
お盆中も色々なことがありましたが、寺族・寺役員さん・檀家さんと力を合わせ何とか
乗り越える事ができました。 ありがとうございました。
さて今月のブログはお施餓鬼法要の法話を文字起こしを、してみようと思います。
長文になりますがご了承ください。
テーマは「お盆の施餓鬼供養の大切さ」
まず、お盆と施餓鬼供養の関係ですが
答えは、お盆の起源とされている仏説「盂蘭盆経」の内容にあります。
(省略内容)
お釈迦様の弟子目連さん、そのお母さんが子供を愛するあまりに「自分の子供だけが、自分だけ良ければいい」
との心に縛られ、死後「餓鬼の世界=飢えに苦しむ世界」に落ち込んでしまいました。
それを知った目連さんが、お母さんを思い、お救いするために餓鬼に施しをする供養(施餓鬼供養)をした。
そうすると、お母さんを、はじめ餓鬼界で苦しんでいた亡霊が成仏したと、この様に説かれています。
この話が伝わり
目連さんがお母さんを大切に思う気持ち、受けたご恩を忘れない親孝行の気持ちを受け
日本ではご先祖様を供養する、皆様もよく知っているお盆の先祖供養が始まりました。
また目連さんのお母さんが「自分だけが良ければいい」と思ってしまった心はいつの世にも
通じること、ではないでしょうか?
まだ記憶に新しいコロナ禍においては、マスクの買い占め、トイレットペーパーの買い占め
令和の米騒動では、お米の買い占め など昨今の社会現象でも見て取れる様に、沢山の事例があります。
更にもっと細かく家庭内、仕事場などをみてみればもっと沢山の事例が見つかりそうです。
この心から離れよう思ってもそう簡単には離てくれません。今は大丈夫でも、明日はわかりません。
ではどうすればいいのだろうか?
そのヒントに仏教では布施の精神が説かれます。
布施の精神とは、自分がここに生きている事で周りの誰かが良くなってくれたらいい。
また、自分がここに生きている事で周りの誰かがこれ以上悪くならないように。
と願いながら過ごす事と言われています。
私達からするとなんて、崇高な志だと思い。受け取る事ができないかもしれません。
しかし、私たちはもうすでに、布施の精神を実践しています。
「ご先祖様に対しては、来世において良くなって欲しい、悪くならないでほしい。」と願っています。
また施餓鬼においては、
「参加する事で、見ず知らずの霊位様、餓鬼界で苦しんでいる亡霊に良くなってね。」とお経を
唱えているじゃありませんか。
大切なことは、布施の精神を意識しながら、施餓鬼供養を務めていく事で、
段々と実生活においても「自分だけが良ければいい」と思う心を離れ
誰かのために活動できる人になれるのではないだろうかと思います。
なぜなら「心」と「形・行動」が合わさることで、沢山の功徳が頂けるからです。
功徳は、心を良い方向へ導いてくれるモノなのです。
また来年のご参加をお待ちしております。 合掌
令和7年 盂蘭盆会施餓鬼供養の様子です。
6秒程度の動画になります。よろしければご覧ください。
38AwTYkXzYOd-RA5I7FlB4OY7Ijh6yjIatnIbqEfw4Y